こどもでもわかるはなし

小林タクシーのブログ

みんなちがってみんないい

僕たちは何人かで話し合いをしてもらうために誰を送り出すか選ぶ、ということをやっている。 どうして話し合いをする人を選ぶのかというと、 何千万人かでワーワー話してたら、たぶんどうにもおさまらないから。 だから選ばれたひとは自分の言いたいことを言うってだけでなく、みんなでワーワー言ってたらどうにもおさまらないようなことをちゃんとおさめてかなきゃいけない。 おさめるためにどうしたらいいかっていうと、 意見が違うひとたちの意見を調整し、なるべく意見をひとつの方向にまとめていくという作業が必要になる。 で、そのときに「できる政治家」はなるべく自分の思う方向にみんなの意見をまとめていくのだと思う。

意見をまとめていく、なんてちょっと当たり障りのない言い方をしたけれど、 より正確に言えば、意見が異なる相手に対して考えを改めてもらう、ということをやってるのだと思う。 それが話し合いをすることの一番の意義だと思う。 誤解をおそれずにいえば、国会議員に選ばれるひとには多少のブレがある、という前提の上で僕らは国会にひとを送り出している。 じゃなきゃ何も考えず、議決のときにただ挙手だけできるマシーンがあればいい。 なんでわざわざブレや葛藤のある「人」を選んでいるか、そのことを考えると、選挙のより深い意味合いがみえてくる。

意見の違うひとに意見を変えてもらうために一番有効なのは「そのひとの意見をちゃんと聞く」ということだと思う。 聞いた上で、でも自分はこうだと思う、と伝えること。 それなしにいくら自分の意見の正当性ばかり主張しても、相手が意見を変えるなんてことは、まずありえない。

でもみんな驚くほどこれをやらない。 僕らがなんとなく政治家って嫌だなー、政治の話ってやだなーとおもうのは、「相手のことを無視して、自分の言いたいことだけ言っている」というイメージを持っているからだとおもう。 朝まで生テレビや、たけしのTVタックルで、嫌というほどそういう光景を見せられてきた。

なので「100%同じ意見なんてことはありえない。それでいい。自分は意見の違うあなたの意見を尊重する。あとはそれを前提にどう話し合っていくかだ」というのが一番いいなと思う。 そういうひとに選ばれてほしい。